在庫オブジェクトは、企業が保有する商品在庫を管理するためのデータベースです。
このオブジェクトは、在庫管理業務のハブとして機能し、商品の数量、保管場所、および関連する入出庫の確認ができます。
正確な在庫数の把握:在庫オブジェクトを利用することで、在庫レベルを正確に把握することができます。これはエクセルなどでバラバラで管理するよりも一つのデータベースで入出庫と紐づけることができるからです。
業務効率の向上:在庫オブジェクトは、商品やロケーションと紐付いているために、データの管理を効率化することができます。
アラート設定:在庫数が減ってくるとメールでアラートを飛ばすなどのことができ、欠品を予防することができます。
在庫ID:各在庫記録に付与される一意の識別子。
商品:各在庫レコードは特定の商品レコードにリンクされており、その商品名、説明、価格などを在庫から参照することができます。
在庫数量:特定の在庫に対する現在の数量。現時点の数量や、未来のある時点の数量などを参照できます。
ロケーション:在庫が保管されている物理的または仮想的な場所。これには、倉庫や店舗、工場が主に指定されます。
日時:在庫が作成または更新された日時の情報。
①「在庫」オブジェクトを選択し、画面の右上にある 「新規」ボタンをクリックします。
②「在庫レコードの作成」メニューが表示されます。必要事項を入力していきます。
③「商品を選択」をクリックすると、すでに商品オブジェクトで登録されている商品情報が表示されます。
④「在庫ステータス」を設定します。
・販売可能:利用可能な在庫
・確定済み:受注済みで販売に当てられない在庫
・販売不可:破損品などの販売に当てられない在庫
⑤「単価」は、商品オブジェクトで登録した購買価格(仕入れ価格)が自動で入ります。
⑥「初期在庫数」を入力します。
⑦「ロケーション」を選択します。ロケーションオブジェクトで登録されている情報が選択肢に表示されます。
⑧「日付」は自動でリアルタイムで設定されますが、カレンダーにて日付を指定することも可能です。
⑨必要事項をすべて入力したら「在庫の作成」をクリックします。 ここでは、例として下記の情報を登録しました。
ここからは入れたい在庫情報が多くあるときに便利なCSVファイルでの一括登録する方法について紹介します。
複数商品の在庫状況を一括で登録したい場合は、Sankaが用意した「在庫CSVインポートテンプレート 」を活用しましょう。
またはCSVファイルを選択すると「ファイルをアップロード」の項目が表示され、同時にSankaが用意した「在庫CSVインポートテンプレート 」も表示されるようになるためここからダウンロードも可能です。
①「在庫CSVインポートテンプレート 」をダウンロードします。
「ファイル」を選択→「ダウンロード」を選択→「カンマ区切り形式(.csv)」を選択し、任意の場所にダウンロードしてください。
②ダウンロードしたテンプレートに必要なプロパティ情報を入力します。※デフォルトのプロパティ以外の情報を足す場合は事前にプロパティを設定しておく必要があります。
ここでは、必須なプロパティを紹介しています。商品オブジェクトと在庫オブジェクトを連動させる必要があるため、商品オブジェクトに登録されているIDが必要なります。どのIDを基準にいれるかは企業様ごとに違うので確認してみてください。
・商品ID:Sankaに登録してある商品マスタID
・在庫ステータス:販売可能、確定済み、販売不可
販売可能:利用可能な在庫数
確定済み:受注済みで販売に当てられない在庫数
販売不可:破損品など
・初期在庫数:棚卸ししたあとの初期に設定しておく在庫数
①「在庫」オブジェクトを選択し、画面の右上にある 「インポート」ボタンをクリックします。
②「インポート」画面が表示されます。
③「インポート元を選択」をクリックし、「CSVファイル」を選択します。
④アップロードするボタンが表示されるので、さきほど用意したCSVファイルをアップロードします。
⑤つぎにマッピングテーブルを調整します。ここでは、CSVファイル内のヘッダーの項目とSANKA内のプロパティの認識を合わせるマッピング作業を行います。
・CSV内の商品IDはSankaの商品オブジェクトからデータを持ってくるので商品としておきます。
・CSV内の初期在庫数はSankaの初期在庫数プロパティにあたります。
・CSV内の在庫ステータスはSankaの在庫ステータスにあたります。
「在庫のインポート方法を選択する」は新規レコード作成なので「在庫レコードを作成」を選択します。 「在庫の商品プロパティを選択」は商品IDをキーにいれるので「商品ID」を選択します。 インポートボタンを押すと登録されます。
⑥在庫情報が更新されます。
Sankaに商品ID(商品マスタ)が登録されていない場合は、在庫情報がテーブルに表示されないので注意しましょう。
Sankaでは情報を誤って消してしまうことを避けるため、一度登録した情報は削除できない設定になっています。
そのため、ここで情報の修正方法をマスターしておきましょう。
①「在庫管理」モジュールから「在庫」オブジェクトを選択します。
②「在庫ID」をクリックすると「在庫レコードの管理」画面が表示されます。 この際、商品名をクリックとすると「商品レコードの管理」画面が出てくるのでここで商品情報の編集も可能となっています。
③「在庫レコードの管理」画面にて情報を修正したら「在庫を更新」をボタンを教えて更新します。
アーカイブ機能を使うと、登録した在庫情報をテーブルから隠しておくことができます。
在庫状況をリアルタイムに表示させる必要がない商品はアーカイブ設定しておくと良いでしょう。
①アーカイブしたい在庫レコードの左側にあるチェックボックスをクリックし、「アーカイブ」ボタンを選択します。
②確認のためのポップアップ画面が表示されるので「アーカイブボタン」を押しましょう。
③アーカイブされた商品はグレーアウト表示されます。
④アーカイブを解除したい場合は、該当の在庫レコードのチェックボックスをクリックし、「有効化」ボタンを選択します。
⑤確認のためのポップアップ画面が表示されるので「有効化」ボタンを押しましょう。
⑥有効化された商品はグレーアウトが解除され、通常の表示に戻ります。
このヘルプ記事では、Sankaを使用した在庫評価の基本的な手法、特に商品有高帳を利用した移動平均法に焦点を当てて説明します。
移動平均法は、仕入れや出荷の影響を平準化するために用いられる在庫評価方法の一つですが、作成に手間がかかるため、システムでの作成をお勧めしております。
本記事では、Sankaを使った移動平均法の設定手順と、商品マスター作成、在庫データの入力、未来在庫の管理、自動発注、商品有高帳の自動作成などの具体的な操作方法について解説します。
以下に動画で手法をまとめました。併せてご確認ください。
在庫評価方法にはさまざまな種類がありますが、特に「移動平均法」は、仕入れ価格や在庫数が変動する状況で有効です。
移動平均法は、仕入れや出荷ごとに在庫の評価価格を更新する方法で、特にインフレーションや外貨の影響を受ける企業において効果的です。
移動平均法は、仕入れ価格や在庫の変動が激しい場合に、価格変動の影響を平準化するために使用されます。例えば、直近の円安の影響を受けた仕入れ価格をならすことで、より正確な在庫評価が可能になります。
また、一部の企業では会計レベルで移動平均法を採用する必要があるため、Sankaを使用することでその計算を自動化し、効率化を図ることができます。
Sankaの管理画面にて、商品マスターを作成します。例えば、「Tシャツ」という商品を作成し、価格を設定します。この商品マスターの作成は、後の在庫管理に必要な基本情報となります。
在庫データを入力します。商品マスターを基に、現在の在庫数や販売可能な在庫数、注文済みの在庫数などを入力していきます。初期在庫として入力したデータは、自動的にSankaで管理されます。
Sankaでは、入出庫の情報をログとして管理することで、商品有高帳を自動的に作成することができます。
このためには「ビュー」から「商品有高帳」を選び、該当する商品と期間を選んでください。
商品有高帳ビューでは、期間中の在庫の増減や、その時点の在庫評価が一目で確認できます。
Sankaでは入庫を受入、出庫を払出として管理しており、システムが自動的に平均金額を算出してくれます。
これにより、Excelや他のツールを使用せずに、棚卸し評価を瞬時に行うことが可能となります。また、ダウンロードを機能を利用することで会計ツールとの連携なども可能となっております。
Sankaを使用することで、在庫管理の手間を大幅に軽減し、特に移動平均法のような複雑な評価方法も簡単に導入することができます。
商品マスターの作成から、未来在庫の管理、自動発注、商品有高帳の作成まで、すべてのステップを自動化し、業務の効率化を実現しましょう。